2011年09月28日

本の内容

honbun0928.jpg


今回の本は、出版社さんから、
◯×方式でレイアウトの本をつくりたいとお話を頂いたのが、
昨年の4月。
他の仕事の進行もあり、
完成までに、また1年半くらいかかってしまいました。。

レイアウトの本は、すでにたくさん良い本があるので、
どのようにしたら、多くの方のお役に立てる本になるのか悩みました。

出版社の担当の方からは、
文字量は少なくして、「見てわかる」本にしたいとのオーダーでしたので、
いろいろ考えた上、最終的にたどり着いたのが、
実践の場で必要となる「応用力」も兼ね備えながら、
難しい内容にならないように、あえて簡単にポイントを解説する本です。

これまでのレイアウトの本は、
少し理論的であったり、テクニックに絞って解説しているものも多く、
デザイナーとして実践の場で必要となる、
「クライアントの要望をどう形にするか」という部分を考えたものが
少なかったように感じました。

基本的にデザインは、
「クライアントの要望を踏まえながらも、デザインを手にする人にいかに魅力的に伝えるか」
ということが、もっとも大切だと感じています。
そのためには、どのようにすれば良いのかを、
Before & Afterで解説させて頂いています。

posted by Happy and Happy at 17:22| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月26日

カバーの用紙

本をつくる時には、カバーに「特殊加工したいな〜」とか、
「良い紙を使いたいな〜」とか、いろいろ欲が出てきます。

やはり本は、手に触れたときの質感も、
ある意味、デザインだったりしますので、
そのあたりもこだわりたいなぁ〜と。

今回は、予算的に特殊加工は難しいということがわかっていたため、
なんとか用紙にこだわらせてもらえないかとお願いをしまして、
こんなエンボスのある紙を使わせて頂きました。


designnokumikata_2.jpg


「タントセレクトTS-7(特種東海製紙)」。
こまかなエンボスがびっしりと刻まれています。

今回の本は、Before、Afterということで、
◯×を使って、レイアウトのノウハウを見せていく内容のため、
カバーの用紙も、見方によっては、
たくさんの◯×が刻まれているような紙をセレクトしました。

また、PP貼りは絶対条件だったため、マットPPを使用。
エンボスが深いため、紙目がどうなるか心配だったのですが、
まったく問題なく、良い感じに仕上がりました。
きっと、印刷会社で大変だったような気がします。。


posted by Happy and Happy at 18:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月25日

あたらしい本が発売になりました

あたらしい本が発売になりました。
タイトルは「デザインの組み方 見てわかるレイアウトの新ルール」(誠文堂新光社)。


designnokumikata_01.jpg


今回の本は、出版社の編集長、
外部の編集者、そしてライターの方の
お力をお借りしながら、つくりました。
(その他にも、たくさんの方々に協力して頂いています)

肝心の内容ですが、一言でいえば、
「レイアウトのノウハウ本」です。

少し説明しますと、
実際の仕事の中では、クライアントから、
「こうして欲しい」「ああして欲しい」というオーダーが必ずあります。
そのオーダーに沿いながら、より良いデザインにするためのノウハウを
簡単に解説した本になります。

実際の本の中身はこんな感じです。


16-17.jpg


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左ページに「Beforeのデザイン」。
右ページに改善した「Afterのデザイン」を並べて、
ポイントを説明しています。

こまかなことは、また更新したいと思います。
posted by Happy and Happy at 14:42| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月04日

印象派名画大集合

明日、6月5日(土)16:00から、
NHK BSハイビジョンで「印象派名画大集合」という番組が放送されます。

東京の「丸ビル」1階からの生放送で、4時間30分という長時間番組になります。

僕は今回、この番組のロゴをつくらせて頂いております。


meiga.jpg


ということで、ロゴについて、ちょっとだけ。。

印象派が生まれる前の絵画では、画家が自分で「絵の具もつくる」という時代でした。
そして、その「色」が、画家の力量でもあったわけです。
しかし「印象派」の時代になると、時代の進化とともに、
チューブ入りの絵の具が発売されました。
このチューブの絵の具の誕生により、絵画は屋外での制作も可能になり、
あのような美しい名画の数々が生まれたわけなんです。

そこで、今回のロゴでは、印象派を象徴する「絵の具のチューブ」を
ロゴのモチーフにして制作させていただいています。

文字もすべてオリジナルで描きおこしました。


印象派好きな僕としては、今から放送を楽しみにしています。

posted by Happy and Happy at 00:36| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月29日

6月のバラ

ちょっと告知というか宣伝をさせてください。

明日、5月30日(日)〜6月6日(日)まで、
東京の丸ビル1Fで「6月のバラ」という名のカフェが始まります。

NHKの「アートはBSデジタルで! 印象派」というキャンペーンで、
フレンチの巨匠 三國清三シェフプロデュースによるものです。

正式なお店の名前は、フランス語で「café de la rose en juin(6月の薔薇のカフェ)」
というもので、ロゴ等のデザインを担当させて頂いております。


rose.jpg


一週間限定ですので、お近くに行かれた方は、
ぜひお立寄りいただけたらと思います。


そして、6月5日(土)には、同じ丸ビル1Fから
NHK BSハイビジョンの4時間30分の生放送
ニッポンが19世紀パリになる! 印象派名画大集合」が行われます。

こちらの番組ロゴも担当させて頂きました。

豪華なゲストを迎えた、印象派づくしの番組になります。

ぜひご覧くださいませ。


posted by Happy and Happy at 14:46| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「きれいな欧文書体とデザイン」 ちょっとだけメイキング-最終回

「あの黄色の本とよばれたい」。

Yさんから言われた言葉から、
再度、カバーのデザインを組み立て直していきました。

そして、できたのが↓これ。


525_1.jpg


当初は、それぞれの書体名を小さく入れ、
文字には特殊加工をしようと考えていました。
また、宣伝の言葉をいれるための「帯」もつける予定でした。
けっこう、まじめな表情です。


↓帯をはずすと、書体名がエンボスになる構想でした。


526.jpg


この方向で基本的なOKが取れ、
さらにもう一工夫してみようとの話になり、
試行錯誤をつづけます。

そして、悩んで悩んで悩んだ結果、
装飾的な要素をすべて捨てることに決めました。
帯なし。宣伝コピーなし。英文の文字もなし。

「タイトル、色、図形」。
この最低限の要素のみで構成することを決め、
現在のシンプルなカバーデザインがうまれました。


やわらかなクリームイエローは、
ヨーロッパのクラシカルで洒落たイメージをモチーフにしています。
そして、タイトルはあえて、左下に配置することで、
「文字」にとって大切な「余白」をより際立たせるようにしました。
小さな2つの丸は、「過去の優れた書体と、これからのデザインをつなげたい」
という思いを込めています。

ちなみに、この本のカバーは、全て「特色」を使っています。
通常の印刷だと色が少し濁ってしまうため、
発色の美しさや、透明感に限界があります。

そのため、今回は「特色のインク」を使って印刷してもらうことで、
通常のカラー印刷では出せない、美しい色にしていただきました。
直径1ミリ程度の小さな丸い図形にまで、それぞれ特色を使うという
なんとも贅沢な印刷になっています。


R0012264.JPG


003.jpg


デザイナーになって、17年。
ようやくできあがった一冊です。

posted by Happy and Happy at 13:46| メイキング「きれいな欧文書体とデザイン」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月24日

「きれいな欧文書体とデザイン」 ちょっとだけメイキング-19

最終回に向けて、カバー(表紙)の話を。


0023.jpg


このカバーデザイン、簡単に仕上がりそうですね〜。

ですが、この案にたどり着くまで、実際は一年がかりになりました。
その間、ラフをつくっては見直し、ラフをつくっては見直し、
という作業をコツコツと繰り返しました。

デザイナーですから、
やはりカバーデザインには、ものすごく力が入ります。
腕の見せどころみたいな感じです。

そんな気合いもあいまって、当初はもっと「デザイン的」なものを考えていました。
そして、当然ながら「欧文書体の本」ということがわかるような
カバーデザインにしていました。

しかし、類書との差別化など、いろいろと考えるところもあり、
カバーの方向性をしばらく探る日々が続きます。



そんな中、ある日の編集者Yさんとの打ち合わせで、
「カバーの色は何色にしようか」という話になりました。

僕としては書体の本ということで、
「文字が一番映える『白地』がいいのでは?」
と考えていました。

しかし、Yさんからは「黄色がいいのでは?」との提案が。
「えっっっ? 黄色?!」

実は、その数日前に一緒に仕事をしているJさんに、
カバーの色について相談すると「黄色がいいんじゃない?」
と言われていたんです。
その時点では、「え〜〜〜黄色はないんじゃない? Yさんも黄色は選ばないでしょ〜」
と話していた矢先でした。

こんな風に、別々に聞いた二人の意見がぴったり合っていることにびっくりしました。
そして、あまりにも自分の予想外の色のセレクトに、腰砕けになりなつつも、
今回の本は「黄色」になるんだなぁと感じた瞬間でした。

まぁ、そうはいっても、すぐには納得できない性格ですので、
ここでも「黄色でいこう」と思えるまでには、
しばらく時間がかかるわけですが。。

(つづく)



posted by Happy and Happy at 01:35| メイキング「きれいな欧文書体とデザイン」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月06日

「きれいな欧文書体とデザイン」 ちょっとだけメイキング-18

「紙の色にも一年」。


僕は基本的に物事をスパッと潔く決めることができません。
「悩んで、迷って、考えて」を何度か繰り返して、
もう心身ともにフラフラになって物事を決めていきます。

今回、制作期間が長かったこともあり、この「悩んで、迷って、考えて」を
エンドレスで繰り返していくことになりました。

そんな中、最も長く悩んだのが「本文用紙の色」です。
まぁ、できあがってみると、そんなに悩まなくても、、、と思うのですが。。


今回、この本がはじまる際に、ひとつ自分に課していたことがあります。
それは「人の意見を聞こう」です。

これだけ聞くと、なんて立派で謙虚な人だろうと感心してしまいます。

でも、実際は大きく違うんです。
数年前にやった編集者Yさんとの仕事で、
力が入りすぎて「暴走した」という過去があるためなんです、、、


しかし、そんなステキな心がまえも、早々につまづくことになります、、、


ある打ち合わせで、本文用紙に何を使おうかという話になりました。
すると、Yさんが言います。
「クラシカルな書体の本なので、本文用紙も真新しい白いものじゃなく、
クリーム色のものを使いませんか?」と。

今、こうして文章を書いていると
「あぁ、なるほど!それでいきましょう!すばらしいアイデアだ!」と
膝を打って絶賛したくなりますが、
この話を聞いた時点の僕の反応は
「え〜〜〜クリーム色ですか? う〜〜〜ん、、、」でした。

というのは、ここ数年、用紙の色といえば、
白が映えることを意識して、
「ホワイト」もしくは「スノーホワイト」を選択していました。
そのため自分の中に「クリーム色」という選択肢はないわけです。

また、今回の本は「クラシカルな書体を紹介しつつも古典的になりすぎず、
『現代的な雰囲気』をあわせ持った本にしたい」との思いがあります。

そのため、用紙の色は、やはり現代的な「白」がいい。
しかし「人の意見を聞こう」と自分自身に課してしまっているわけです、、、
そんなわけで『葛藤の一年』が幕を開けます。


まずは「少し考えてみます」と持ち帰り、しばらく悩みました。
悩んだ結果、「うん、人の意見にのってみよう」との結論に達し、
「クリーム色でいきます」と返事をしました。

我ながら、すばらしい心がけです。
潔すぎてびっくりです。



まぁ普通だったら、これで話は終わるわけです。


しかし、その後、ずっと悩み続けます。
「本当にクリーム色でいいのか? 今ならまだ変更がきくぞ」
「自分は妥協してるのかもしれない? やはり自分の意見を通すべきじゃないか」
「できあがった時に、気にいらなかったら取り返しがつかないぞ」
などなど、もう頭の中、いろいろ巡っちゃうわけです。

たかが、紙の色ですが、全体のイメージを大きく左右するものなので、
やはり、選ぶ時にはものすごく慎重になるわけなんです。

Yさんからも、そんな僕の状況を見るにみかねて
「まだ紙色変えられますから」と、やさしい声をかけて頂きながら、
1年が過ぎた頃、ようやく心が決まります。
「クリーム色がいい」。


本を開くと、やわらかなクリーム色の用紙が使われている背景には、
実は過去の失敗と、そんな長い長い葛藤があったのでした。
posted by Happy and Happy at 23:00| メイキング「きれいな欧文書体とデザイン」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月29日

「きれいな欧文書体とデザイン」 ちょっとだけメイキング-17

この「ちょっとだけメイキング」。
いつの間にか「しっかりメイキング」になり、
しかも気がつけば、20回が見えてきてしまいました。

記憶も薄れかけている今日この頃なので、
19回か20回でひと区切りを目指したいと思います。

ということで、今回は「ロゴ」のページについてです。


この本、それぞれの書体を使ったロゴづくりのノウハウも掲載しているのですが、
これが、なかなか難しかったのです、、、

まずは「ロゴ」というもの自体、僕自身も思い入れがありますので、
「コンセプトが込められていないものは、ロゴではない」くらいの思いが
ひそかにあります。

ですので、ロゴのサンプルをつくることに、早々に行き詰まります、、、

というのは、ある言葉をロゴとして表現しようとすると、
目の前にある「Garamond」や「Helvetica」ではなく、
他の書体のほうが、ふさわしいのではないかと考えてしまいました。
さらに、その言葉には「コンセプト」がないのです。

通常のロゴの仕事であれば、クライアントの考えや、
未来像など表現しなくてはいけないコンセプトが必ずあります。

しかし、この本はそういった「コンセプト」を表現するものではなく、
それぞれの書体の特色や、使い方のコツを知ってもらい、
書体の新たな魅力を感じてもらうことを目標としている本です。
ロゴについて言えば、あくまで「テクニック」を知ってもらうものです。

と、頭の中では理解できても、
実際のデザインがまったくできない状況に陥ってしまいました。
そこで、編集者Yさんに相談。

最終的にYさんが考えてくれたのが、
「それぞれの書体が生まれた国を象徴する単語にしてみませんか?」
ということでした。

フランスの書体には、トリコロールやアモーレ(愛)
イギリスの書体には、ガーデンやティー(お茶)
イタリアの書体には、パスタ。
アメリカの書体には、カウボーイやハリウッド などなど


あぁ〜なるほど!
それなら、目の前の書体との関連性も確実にあり、
なんとかなりそうだ!ということになりました。

そんな流れから、ロゴページに掲載している単語は、
Yさん考案のそれぞれの国に関連性のある言葉がチョイスされています。

posted by Happy and Happy at 23:04| メイキング「きれいな欧文書体とデザイン」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月24日

「きれいな欧文書体とデザイン」 ちょっとだけメイキング-16

今日は少し印刷の話を。
題して「全ページ、カラーでお願いします」です。

文字の本って、どうしても「地味」になってしまうんです、、、
もともと「派手な世界ではない」というのがあるのですが、
文字に関する書籍というのは、
1色印刷や2色印刷になっている場合が多く、
より地味に見えてしまうということを、いつも残念に思っていました。

まぁ、文字自体、黒いものなので「必要最低限の色数で。」と
いう考え方もわかりますし、コストの問題も大きく出てしまうため、
実際の本づくりの現場では、そうならざるをえない現状も
とても良くわかります。


しかし、僕の場合は、やはり多彩な美しい色で刷られている、
カラーの印刷が好きなんです。


これは個人的な考えなのですが、
4色使える状況で、多くの色を使う必要がないから、
1色もしくは2色しか使わなかったという場合は、
デザインとして「最高の状態」にあると思うのですが、
はじめから、1〜2色しか使えないという場合は
「最高の状態」とは言えない場合が出てしまうと感じています。

また、文字というものは、
突き詰めていくと「黒1色」が、究極の色だと思います。
ですが、そこにあえて様々な色を加えることで、
また違った魅力や、新たな可能性を発見できるように思うのです。

そんなわけで、この本の企画が進行する際に、
まず「全ページ、カラーで印刷したいなぁ」という希望がありました。


でも、それにはまず乗り越えなくてはいけない壁があります。
そう、編集者さんです。

以前、この本の担当編集者Yさんとご一緒した仕事で、
本の全ページに、メタリックカラーを印刷して(しかも数種類・・・)、
さらに特色も数種類刷りたいなどと、無謀な要望の数々をお願いしたことがあるため、
今回は「もうあまり無理できないなぁ、大人な感じでやんわり話してみようかな」と
いろいろ考えていました。

最終的には、4色印刷にしたいという熱い思いを語って、
なんとか全ページカラーにしてもらおう!と直球勝負で打ち合わせに挑みました。


で、編集者Yさんに「全部、カラーで行きたいんですよね〜」と、まずは軽くジャブを。


すると・・・


「あっ、いいですよー」とOKがっ。

あれっ、いいんですか? 
全ページ、カラーで???
熱い思いとかオレ語らなくても大丈夫? 
あれっ???


ということで、気持ちよくOKを頂きました。
Yさんとしても、この本には、
オールカラーがいいと思っていてくださったようで、
良かったぁ〜〜〜。


その後コストのことなど、いろいろ奮闘してくださり、
文字の本にしてはめずらしく、
全ページオールカラーの書籍へと突き進んでいくのでした。

posted by Happy and Happy at 00:00| メイキング「きれいな欧文書体とデザイン」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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